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◇ロンドン 1999年10月20日(水)〜23日(土)

昨年の秋、おりしも日本食ブームといわれているイギリスで、 日本から世界への情報発信と、私のこれまでの仕事の総括 とプロモーションということで、日本の食卓と日本食を 紹介するテーブルコーディネートの個展を開催いたしました。

反響は思っていた以上で、日本の文化のすばらしさを、 あらためて再認識いたしました。

また、この個展の模様は、1999年12月12日(日)発行の 朝日イブニングニュースAsahi Evening Newsでも、一面を 使って5枚の写真掲載とともに大きく取り上げていただきました。

ここにあたらめて、海外での初の個展開催で、お力添えをしていただきました関係者の方に、 深く感謝を申し上げる次第でございます。

SPECIAL EXHIBITION
JAPANESE TABLE SETTINGS & JAPANESE FOOD
by Takako Hasegawa
1999.10.21-23, at Gallery47, London


<今回展示した各テーブルセッティングのご紹介>


1. 「寿司パーティー」

今や世界的に人気のある日本を代表する食物「寿司」を中心にしたパーティー のテーブルセッテイングを展示。
寿司の起源は古く、もともとは祭りなど特別の日に食べるご馳走でした。
日本各地には地方ごとにいろいろな種類の寿司があります。「握り寿司」は 19世紀初めの「江戸」(今の東京)が発生の地で、忙しい江戸の人々の ファーストフードでした。
今回のテーブルセッティングは、イギリスの方々にも参考になるよう、家庭で 開くパーティーを想定いたしました。

2. 「日本のお正月」

西洋ではクリスマスを盛大に祝いますが、日本では新年を家族とともに祝う お正月が最も大切で華やかな行事です。
伝統的な日本のお正月のテーブルセッティングを紹介します。
お正月には普段家事で忙しい日本の女性が、新年から何日間はゆっくりできる ように、砂糖・醤油・塩などの調味料を多めに使った「おせち」という日持ちの する料理が並びます。食器は主に漆器を使います。
今回のセッティングは私流にアレンジを加え、華やかさを強調しました。

3. 「東と西のクロスオーバー」

日本とイギリスの食文化それぞれの長所をとりいれた新しいテーブル セッティングや食事の提案。 料理の献立としてはオードブルは刺身。お酒は冷たく冷やした日本酒。 メインディッシュはローストビーフでワインやビールを合わせます。 デザートにはアップルパイの抹茶アイスクリーム添えを供します。 セッティングは、日本の漆器の上にイギリスのお皿と日本のお皿を 重ねました。グラスとテーブルクロスはイギリス製。ナプキンは日本の 伝統的な色の布を使い、カトラリーに箸を添えました。

4. 「健康と長寿〜沖縄のテーブル」

世界の中でも長寿の人々が住む「沖縄」 (先進国サミット会場となり日本の南に位置する島)の食卓や工芸品を展示。 健康と長寿の秘訣を紹介します。 沖縄料理の特長は栄養バランスが飛びぬけて良いということです。 食材は米、野菜、穀類、豚肉、海藻(昆布など)、豆腐が中心です。 沖縄の気候は温暖で、先祖や高齢者を敬う伝統があります。 こうした食材・気候・伝統文化の三つが長寿の要因と言われています。 セッティングは、沖縄独特の魚柄の陶器、ガラス、漆器を使い、 南国の雰囲気を演出しました。



<展示会を終えて>

なんと、計約400名の方に訪れていただきました!!

○来場者の属性

大学教授、学生、日本語専攻の学生、料理学校講師および生徒、食器店経営者、書店経営者、翻訳家、 精神科医、デザイナー、音楽家、作曲家、英国人生け花教授、英国人茶道教授、英国人書道教授、 食料品卸業者、レストラン経営者、写真家、編集者、新聞記者、放送関係者、画廊経営者、陶芸家、 イベンター、ほか一般サラリーマン、OL、家庭の主婦、ツーリストなど。 日本企業勤務経験者、日本在住経験者、日本への旅行経験者も来場、友人が日本人という方も。

○来場者の国籍

イギリス、アイルランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、オランダ、ドイツ、スペイン、 オーストリア、ハンガリー、チェコ、イタリア、スイス、ギリシャ、イスラエル、アメリカ、カナダ、オーストラリア、 ニュージーランド、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、インド、モロッコ、中国、台湾、マレーシア、 シンガポール、韓国、日本ほか30カ国以上。 場所が大英博物館の正面前という立地条件であったため世界中からの観光客の方も来場されました。

○来場者の反応(コメントより抜粋) 

「ビューティフル!ラヴリー!インプレッシヴ!」 「すばらしいディスプレイ。とてもリラックスできた。」 「見られてよかった、ありがとう。」「グレート・ディスプレイ!」 「この上なく優雅な、日本の芸術。楽しくまたゴージャスな生け花。」 「本当に美しい。私は沖縄のテーブルが好きになりました。イギリスに居ながら、 このような日本のすばらしいテーブルを見られる機会をもてたことはすばらしい。」 「なんて美しい作品でしょう。アレンジメントは素晴らしくバランスがとれています。」 「私は日本食とくに刺身と寿司が好きですが、日本のテーブルセッテイングについては 良く知りませんでした。これは素晴らしい。」 「とってもよかった。このようなデコレーションはとても大変だったでしょう。」 「とっても楽しく有益な貴国の文化をご紹介いただきありがとう。」 「インスピレーションをいただきました。すべてが興味深いアイデアです。 将来自分の仕事に生かしていきたいと思います。」 「これまでで最も印象深い展示会。もっと見たい!」 「西洋と東洋の印象的な融合。日本の伝統的、現代的食文化のすばらしい紹介。」 「私は日本酒の試飲を本当に楽しみました。西洋の人々もきっと気に入るでしょう。 もっと日本の食品を紹介してください。」「日本食は健康にいい。」

(以上は外国の方々)

「とってもきれいで感激しました。これからも日本文化を発信していってください。」 「あらためて日本は良いなと思いました。外国人へのおもてなしは今後の課題です。」 「日本の良さを友達に知ってもらえました。ありがとうございます。」「すてきです。」

(ロンドン在住の日本の方)

○そのほか質問&要望

「日本の食品はどこで買えるのか?高すぎるので安い店はないか?」「昆布と麩の説明」 「水引について」「屠蘇について」「升について」「中国の箸と日本の箸の違い」「日本茶の煎れ方」 「刺身のおろし方、作り方」「ロンドンで教室を開いてほしい」「本を出してほしい」 「こうしたセッティングで食べられる日本食のレストランを出してほしい。」